SEAnews 1996-10-15 ArtNo.7996

【シンガポール】電子部品流通業者フレクステック・ホールディングズは製造やサービスに関わる新領域への進出を通じて収益基盤の強化を図っている。
ＤＢＳインベストメント・リサーチの報告によれば、フレクステックは米国拠点テサラ・コーポレーションの3.5％のシェアを買収することを通じて集積回路のチップ・スケール・パッケジングに用いられるマイクロＢＧＡ(ﾎﾞｰﾙ･ｸﾞﾘｯﾄﾞ･ｱﾚｰ)技術のライセンスを手に入れた。同技術は産業界の新たなスタンダードになる潜在性を有する。ペジャー、セル式携帯電話、カムコーダ、ＰＣＭＣＩＡカードと言った電子装置の小型化に利用できるマイクロＢＧＡ装置の世界需要は2000年には30億ピースに達するものと見られるが、チップ・スケール・パッケジング技術に関わるプレヤーは今のところ3社しか存在しない。
新ビジネス機会につながるもう1つの動きは、米国拠点のインディジタ・コーポレーションの権益取得で、同社はその持ち株比率をさらに20％以上にまで引き上げる計画だ。デジタル・ビデオ・マルチメディア・テープ・コントローラー技術の開発とマーケッティングで世界をリードするインディジタはデジタル・ビデオを4ｍｍテープ装置上に転送する際の制御技術とされるデジタル・ビデオ・データ・ストーリッジ(DVDS)テクノロジーを開発した。ＤＶＤＳテープ・ドライブは来年約500米ドルで市販される。ＤＢＳインベストメントはフレクステックの1997年度純益を36％増の640万Ｓドルと予想、投資家に買いを勧めている。(ST,BT:10/14)