1996-10-14 ArtNo.7990
◆<比>ドイチェ・テレコム、イスラコムの35%権益買収
【マニラ】ドイチェ・テレコムAGはフィリピン第5位のセル式電話会社イスラコム(契約者3万人)の35%権益を2億4300万米ドルで買収する。
世界史上3番目の大型株式公開とされる20%の公募(U$76.5億)を予定するドイチェ・テレコムがその目論見書の中で明らかにしたところによれば、同社はイスラコムの10%の権益を直接買収する。イスラコムの30%の権益は既にタイのシナワトラ・インターナショナルPlcが握っているため、法で規定されたイスラコムの外国人持ち株の上限40%に達する。ドイチェ・テレコムは残りの25%の権益はイスラコムの70%のシェアを握る親会社アジアコム・フィリピンズ・インクの権益買収を通じて手に入れる。ドイチェ・テレコムは同取引の代金を向こう3年間に分割払いすると言う。イスラコムは同消息に関してドイツのコール首相のフィリピン訪問期間中(10/29)に予定される正式契約まではコメントできないとしている。イスラコムは1998年までに70万回線の電話敷設を義務づけられているが、他社に大きな遅れをとっており、政府が電話事業の合理化を求める中で、吸収合併される電話会社の1社と目されていた。このため新株売却を通じて得た資金は電話網拡張資金に当てられるものと見られる。(ST,BT:10/12)
|