1996-09-30 ArtNo.7808
◆<印尼>大統領一族、大挙してアストラ株買収に乗り出す?
【ジャカルタ】スハルト大統領一族が挙ってインドネシア最大の自動車製造会社アストラ・インターナショナルの権益買収に乗り出した。
ビスニス・インドネシアによればPTチトラ・グループを率いるスハルト大統領の長女シティ・ハルディアンティ・ルクマナ女史は木材王プラヨゴ・パングスト氏の10.68%持ち株の買収を、またスハルト大統領が実権を握る3基金により80%支配されるヌサンバ・グループはサンポエルナ氏の持ち株の買収を、それぞれ図っている。ヌサンバの残りの20%はスハルト大統領の側近ボブ・ハッサン氏と大統領の長男シギット・ハルジョユダント氏が各10%保持している。外国証券業界筋は、大統領の次男バンバン・トリハトモジョ氏と末子フトモ・マンダラプトラ氏も潜在的なアストラ権益のバイヤーとしている。バンバン氏は韓国のヒュンダイと、フトモ氏はキヤ・モーターと、それぞれ合弁を組み乗用車の製造に乗り出している。誰にしろ20%の権益を手に入れればアストラを支配できるが、アストラの8.26%のシェアを握るトヨタは間接的にしろ韓国のライバルと手を組むことは希望しないものと見られると言う。(ST,BT:9/28)
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