1996-09-25 ArtNo.7737
◆<星>インターネット・ショッピングのパイロット計画スタート
【シンガポール】クレジットカード発行会社ビザ・インターナショナルと同社カードのメンバー銀行および情報技術(IT)関連会社は23日、クレジットカードを使った安全なインターネット・ショッピングのパイロット・プロジェクトに着手した。
同プロジェクトにはビザ、マスターカード、ネッツケープ、IBM、マイクロソフトなどが共同で開発したセキュア・エレクトロニック・トランザクション(SET)仕様が採用される。SETは世界的な業界の標準になるものと期待されている。ビザのシンガポール担当マネージャー、リチャード・チャン氏によると、シンガポール国内のおよそ110万人のビザカード加入者がパイロット・プロジェクトに関心を寄せるものと見られ、来年の今ごろは多数のビザカード加入者がサイバーショッピングを楽しんでいるものと見られる。
プロジェクト参加店は、ケンエア・レジャー・グループ、スコッツ・ホールディングス、スンバワン・メディア・サイバーモール、タイムズ・パブリッシング・グループなどで、UOBグループ、シティバンク、スタンダード・チャータード・バンク、DBSカード・センターの4行は来年初めまでに、インターネット上でビザカードを安全に使用できるソフトウェアをカード加入者に配布する。また8月に金融管理局(MAS)が導入した月収2カ月分のクレジット限度がインターネット・ショッピングにも適用される。
今回のパイロット・プロジェクトは国家コンピュータ局(NCB)が先に発表したエレクトロニック・コマース・ホットベッド(ECH)計画の一環で、同局は国内での電子商取引の実現を加速、シンガポールを国際電子商取引のハブにすることを目指している。ビザと並んでECH計画に加わっているライバル、マスターカードのスポークスマンによると、同社は目下インターネット・ショッピングの実現に向け国内銀行と提携作業中で、6カ月内にも準備が調うとしている。(ST,BT:9/24)
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