1996-09-24 ArtNo.7730
◆<馬>ポート・クラン、独自のバンカリング・ポリシー採用
【シンガポール】クラン港湾局(KPA)のM.ラジャシンガム局長(GM/CEO)は、このほどBT紙のインタビューに応じ、同港には燃料補給業務でシンガポールと競争する考えのないことを明らかにした。
韓国は低燃料価格を武器にシンガポールに競争を挑んでおり、業界アナリストらは、国際海運会社の誘致を図るクラン港もシンガポールのライバルになる潜在性を有すると評している。しかしラジャシンガム局長によれば、多くの船舶が燃料補給のためだけにシンガポールに寄港しているが、クラン港がこの種の燃料補給基地となる可能性は少ない。クラン港は地理的条件が異なり、外海から保護された投錨スペースも限られている。このため豪華客船が燃料補給のために、クラン港に寄港するとは考えられない。実際のところ近く発表されるマレーシア燃料補給手続きでは、外部で燃料を補給することが奨励されている。KPAは、より肌理の細かい海事サービスの提供を目指しており、その一環として燃料も補給するが、それを目玉にする考えはない。目下クラン港における燃料油価格はシンガポールのそれをトン当たり12~14米ドル上回っており、その差を3~4米ドルにすることが目指されている。依然としてシンガポールより高めだが、クラン港に寄港した船舶が燃料補給のために改めてシンガポールに立ち寄る必要はなくなる。この他チャンドリング、給水、船舶修理、金融等のサービスの提供が図られる。造船所用の121haの土地も既に準備されていると言う。(BT:9/23)
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