1996-09-24 ArtNo.7721
◆<星>電子製品輸出後退、不振は来年第1四半期まで持続?
【シンガポール】シンガポールの電子製品輸出のトップ3に数えられるディスク・ドライブ(HDD)、データ処理装置部品、集積回路(IC)の輸出成長は8月に顕著な後退を見た。
貿易開発局(TDB)が先週金曜に発表した8月の貿易統計によれば、HDDとデータ処理装置部品は今年1月には各50%と20%の成長を見たが、8月には7.9%とマイナス1.1%に後退、またIC輸出は最悪の18%のマイナス成長を記録した。この結果国産非石油製品輸出は予想を遥かに上回る深刻な6.3%のマイナス成長を記録した。HGアジアのエコノミストは、HDDはそれでも成長基調を維持したが、半導体部門の見通しは暗澹と評している。同エコノミストが業界の動向をチェックしたところ、クリスマスに向けて受注は増えているものの、この種の注文は見込み注文であって、米国や欧州のクリスマス需要が予想を下回れば、キャンセルされる可能性がある。製品価格の推移を見れば、需給ギャップは明らかで、例えばPC(パソコン)需要は20%の成長を遂げているが、供給は40~50%拡大している。少なからぬエコノミストが景気の落ち込みが来年第1四半期まで持続すると予想していると言う。(BT:9/23)
|