SEAnews 1996-09-14 ArtNo.7605

【クアラルンプル】サラワク州政府はプルワジャ・スチールの誤りを繰り返すことがないよう70億Ｍドルの鉄鋼プロジェクトを暫時棚上げし、計画に見直しを加える方針を決めた。
アンワル副首相が12日、明らかにしたところによると、サラワク州の首席大臣はプロジェクトへの出資を見合わせるとともにエリック・チア前プルワジャ重役(MD)を最早顧問とせぬ方針を副首相に伝えた。
同プロジェクトは年間300万トンのホット・ブリケッテッド・スチールを製造しようと言うもので、プルワジャの年産120万トンを遥かに上回るだけでなく、この種のものとしては世界最大規模となる。ロンドン拠点のメタル・ブレティンは最近、英国のエンジニアリング・コンサルタント会社マクレランズ＆パートナーズが事業化調査を進めていると報じた。またチア氏側近によると、マハティール首相はサラワク州の経済成長を加速する狙いから同州を工場建設地に選択したと言う。アンワル副首相によると、サラワク州政府は総合的な事業化調査やプルワジャの経験も参考にした上、可能と判断すれば、実行することになる。しかし現状では決定を見合わせ、プロジェクトは棚上げされたと言う。
副首相はまたプルワジャの救済計画に触れ、ライオン・グループの参加が得られないにも関わらず計画は進捗していると語った。ライオン・グループは当初支配権益を取得を望んだが、政府がマジュに支配権益を与えたことから、ライオン・グループの参加の方式も自ずから変化した。政府はライオン・グループに少数権益で満足するか、参加せぬかの選択を求めていると言う。(STAR,MBT,ST:9/13)