SEAnews 1995-03-07 ArtNo.759

【シンガポール】シンガポールの昨年12月の製造業生産は前年同月比10.8％拡大、この結果同部門の通年の成長率は12.9％となった。経済開発局(EDB)が5日発表したところによれば、旺盛な輸出需要、取り分け電子、機械工業に対する需要が昨年の製造業の成長を牽引した。
電子製品生産は12月に18.5％拡大、通年の成長率は22％に達した。ディスク・ドライブ、その他のコンピュータ周辺機器、消費用電子製品、視聴覚機器に対する好需要が12月の電子部門の成長を支えた。しかしながら通信機器の生産は前年同月を下回った。工業化学業界は石油化学部門の新設備の稼働や域内の強い需要に支えられ、12月に24.5％、通年でも18.5％の成長を見た。運輸機器の生産は月間ベースも、通年ベースも共に7.5％の成長を見、2年来の減産基調を挽回した。機械工業は冷蔵設備、特殊機械、工作機械、石油生産用リグ等の好調で月間21.4％、年間20.3％の成長を遂げた。この他、金属加工品が月間16.4％、年間11.4％、印刷・出版が月間4％、年間6.6％、電機・電器が月間10.7％、年間10.3％の成長を遂げた。しかし、石油精製、塗料・薬品、食品3部門の昨年12月の生産水準は下降した。製油業は1社の精製施設が一時的に減産したことから12月に3.5％のマイナス成長を見、通年の成長率も1.1％にとどまった。同部門の製品価格は前年を下回り、競争の加熱も手伝ってマージンは縮小した。塗料・薬品部門は主要なプラントが保守のため生産を停止したこと等から12月に4.3％の生産縮小を見たが、通年では3.4％の成長を記録した。食品業は食用油、海産加工品、ソース、冷凍加工食品の輸出減退等で、12月に0.9％、通年でも0.7％のマイナス成長を記録した。(ST,LZ:3/6)