1996-09-10 ArtNo.7541
◆<星>ウエスタン・ディジタル、98年末までに生産倍増
【シンガポール】ディスク・ドライブ(HDD)メーカーのウエスタン・ディジタル(WD)は1998年半ばまでにチャイチー工場の生産能力を倍増する計画だ。
WDのラッセル・スターン副社長(パーソナル記憶装置アジア業務担当)によるとチャイチー工場は同社デスクトップ・ドライブの70-75%を製造しているが、生産倍増計画はチャイチー工場に限らない。拡張は主に生産性の向上を通じて実現、生産ラインは追加しない。また98年には生産量を3倍に拡大することも検討することになる見通しだが、2000年までは新工場を設ける計画はない。今年4月半ばから操業を開始したトゥアス工場ではサーバーやワークステーション用のハイエンド・エンタープライズ・ドライブの製造が手がけられている。7月末時点で同工場は12万5000ユニットを製造、10/11月から量産体制に入る。マレーシアのスラゴール州に設けられた新工場ではプリント基板の製造が開始されており、同工場では間もなくHDDの製造も開始される。同工場に隣接した旧工場は目下フル操業下にある。チャイチー工場ではまたポータブルPC(パソコン)用3インチHDD新製品の製造が開始されている。もし市場の反応が良好ならシンガポールでは更に多くの3インチ・ドライブを製造、デスク・トップ用ドライブの製造業務はマレーシアに移転する。同社はまだディスク・メディア工場をどこに建設するか決めていないが、シンガポールを有望候補地と見ている。WDは業界他社が生産を削減する中で6月締め四半期に昨年同期比59%増、前期比18%増の製品を出荷、その世界市場シェアを着実に拡大していると言う。(BT:9/9)
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