1996-09-04 ArtNo.7469
◆<星>検閲手段としてプロクシー・サーバー据付義務づけ否定
【シンガポール】シンガポール当局は2日、放送事業局(SBA)がインターネット上における情報交換を検閲する手段としてIPS(インターネット・サービス・プロバイダー)にプロクシー・サーバーの据え付けを義務づけたとの報道を否定した。
この日シンガポールで開かれたインターネットに関するASEANフォーラムの席上、モハマド・マイディン政務次官(情報/芸術担当)は、プロクシー・サーバーを検閲の手段と見なすのは誤解であり、インターネット・ユーザーの利益を増進するのが導入の目的であると釈明した。またSBAのゴー・リャンクワン局長(CEO)によると、不健全なウェブ・サイトへのアクセスを制限するようIPSに指示したが、プロクシー・サーバーを導入するか否かはIPS自体の判断に委ねられていると言う。しかしIPS幹部によると、情報内容をフィルターにかける手段としてはプロクシー・サーバーが最善の選択で、ルーター等を利用して同目的を達成するのは困難と言う。
この日のフォーラムに参加した各国代表はインターネット上のチャイルド・ポルノグラフィー等を規制することでは意見の一致を見たもようだが、何をどこまで規制するかに関してはその姿勢に多少の相違があるようだ。例えば政治的課題の討論を規制する問題に関してフィリピン代表は、「その種の規制は我々のアジェンダに含まれていない」と語った。(ST,BT,LZ:9/3)
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