1996-08-26 ArtNo.7354
◆<馬>STIエンターテーメント、プロジェクター製造
【クアラルンプル】地元STIエンターテーメント・グループSdn Bhd(STIEG)はディズニー・グループにより採用されている映像効果装置を小型化した“オプティック・エンジン”のマレーシアにおける製造を準備している。
STIEGのジム石井社長によると、デジタル・イメージは一般にテレビジョン・セットのブラウン管(CRT)を通じてビジュアル化される。しかし大型CRTは値が嵩み、フラット・スクリーンに大画像を投影するプロジェクターも存在するが、画像の品質はCRTに及ばない。同社のオプティック・エンジンは、アタッシュ・ケースにも収まる幅5.08センチ、長さ15.24センチで、CRTや既存プロジェクターの不足を補うことができる。ディズニーが消費財製造事業には関与せぬ方針のため、同氏はSTIの取締役会を説得し同プロジェクトへの出資を承諾させた。ランプ製造会社や光学会社との折衝も今月中にまとまり、今年末には製造業務に着手できる見通しだ。ディズニーはプロジェクトには出資しないものの、傘下のテーマ・パークや近く建造されるディズニー・クルーズ・シップに同プロジェクターを装備する方針だ。同氏はまたソニー、日立、JVCにも同製品を紹介しており、今月中にこれらの企業のいずれとライセンス契約を結ぶか決定する。ライセンス契約を結んだ企業は独自商標で製造販売することになる。STIEGは将来の計画として映画館向けの大型プロジェクターの製造も検討していると言う。(STAR:8/24)
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