1996-08-24 ArtNo.7334
◆<星>精密工学企業CAM、ハイテク農園ビジネス
【シンガポール】電子業以外の領域への多角化を図るシンガポール証取(SES)上場の精密エンジニアリング会社CAMインターナショナルは22日、海事設備/ハードウェアー会社シンセンフアット、分子農業生物学研究所(IMA)子会社Imagenホールディングズ、Imagen会長夫人のクー・スワットチュー女史と、ハイテク農園会社アエロ・グリーン・テクノロジーを設立する合弁契約(出資率62.3:23:6.7:1)を結んだ。
新会社はアエロポニック・テクノロジー(気耕法)を用い、1400万~1500万Sドルを投じて、各種野菜を栽培する。この日の契約ではNTU傘下のNTUベンチャーズと気耕技術を開発したNTUのリー・シンコン教授も各5%と2%のシェアを取得するオプションが認められた。リムチュカンに500万Sドルを投じて設けられたハイテク農園(60万平方フィート)では、空気中に露出した野菜の根にスプリンクラーにより、滋養と水分を供給する新技術を用いて既に1に日900キロの温帯性野菜が生産されており、来年8月までには1日3トン以上の野菜が生産できるようになる。さらに490万Sドルを投じてマンダイに第2農園(40万平方フィート)が建設され、来年から1日500キロの野菜が生産される。新会社は輸入品より20%割安の値段でスーパー・マーケット、ウェット・マーケット、レストラン等に野菜を供給、国内市場の20%のシェア獲得を目指すとともに、中東等の海外市場も開拓する計画だ。一次産業局の統計ではシンガポールでは年間2億6000万Sドルの野菜が消費され、内90%以上が輸入されている。CAMのレイモンド・チュー会長によると、新事業は来年から同社のグループ純益に20%貢献する見通しと言う。(ST,BT,LZ:8/23)
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