1996-08-23 ArtNo.7326
◆<馬>サービス部門、昨年も2桁成長:中央銀行
【クアラルンプル】昨年のサービス部門売り上げは国内需要の好調に支えられ、依然二桁成長を維持した。しかし支出も拡大、平均税引き前利益は下降した。
中央銀行の1995年サービス業報告書(昨年9-12月調査:“流通/ホテル/レストラン”、“運輸/倉庫/通信”、“ビジネス/専門サービス”の358社中257社が回答)によれば、昨年のサービス業売り上げは平均11.5%(一昨年17.2%)の成長を見、この内国内売り上げは12.1%(同上17.2%)、輸出売り上げは9.7%(同上17%)拡大した。また国内売り上げが総売上の80%を占めた。運輸/倉庫/通信サービス部門は輸出の好調で、15.5%の成長を記録、特に航空輸送業の輸出売り上げは23.9%(同上21%)、海運業のそれは14.1%(同上18.3%)の伸びを見た。またビジネス/専門サービス部門では、広告業界の輸出売り上げが203.2%の急増を見た。
しかしサービス部門の支出は収入の伸びを上回る平均14.3%の拡大を見、特に運輸/倉庫/通信部門の支出は、輸送機器の拡充等で23.9%の最大の成長を記録した。この結果税引き前利益は1994年には平均47.2%増の1900万Mドルを記録したが、昨年は11.6%増の1700万Mドルにとどまった。特に94年に70.6%の増益をマークした運輸/倉庫/通信部門は、昨年は21.4%の減益を記録した。しかしビジネス/専門サービス部門は69.7%の増益を達成、前年の66.3%の増益率を上回った。特に広告業界は170.5%の増益を実現した。サービス部門全体のプロフィット・マージンは94年の11%から9%に下降した。また地元企業のマージンが9%で、外資系企業の6%を上回った。とは言え利益の絶対額は拡大、特に運輸業界は最高の平均6000万Mドルの利益を計上した。 サービス部門の投資支出は1993年の2940万Mドルから4070万Mドルに17.6%の成長を遂げた。運輸/倉庫/通信部門の同伸び率は最高の21.1%、ビジネス/専門サービス部門は15%、流通/ホテル/レストラン部門はマイナス11.1%だった。
今年の投資支出に関しては、中央銀行は4.7%減の3880万Mドルにとどまると予想している。サービス業の抱える問題では労働力不足(87%)、海外市場/国内市場へのアクセス(58%)、サプライの逼迫(46%)、金融(42%)、政府の官僚主義(40%)等が指摘された。今年の業況見通しに関しては半数の者が楽観、13%が悲観、36%の者が不変と回答した。(MBT,STAR:8/22)
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