SEAnews 1996-08-22 ArtNo.7301

【シンガポール】シンガポールの国産非石油製品輸出は6月には昨年同月比名目(以下同様)6.1％のマイナス成長を遂げたが、7月にはアナリストらの予想を上回る6.4％のプラス成長を回復した。
貿易開発局(TDB)が20日発表したところによれば、同月には対米国産非石油製品、取り分けディスク・ドライブ、集積回路(IC)、プリンター、マイクロコンピューター、その他の電子部品の輸出が14.9％の成長を見、国産非石油製品輸出全体の成長を牽引した。欧州向け輸出も2.1％の成長を見たが、マレーシア及び日本向け輸出は各3％と0.7％の落ち込みを見た。中継貿易も前月のマイナス2％からプラス6％の成長を回復、これに伴い国産石油製品輸出を含む総輸出は6.8％アップ、6月の2.7％のマイナス成長から立ち直りを見せた。この結果往復貿易の伸びは6月の0.3％を上回る4.3％をマークした。しかし輸入成長率は6月の3.1％から2％に一層鈍化、また輸入から再輸出を差し引いた純輸入は6月の0.6％のマイナス成長に続きやはり0.6％の落ち込みを見た。
アナリストらの反応は、今後国産非石油製品輸出の一層の回復が期待できるとする者がいる反面、世界的な電子業況の回復が見られない以上、輸出成長の低迷は持続すると見る者もおり、まちまちだが、ヨー・チュートン通産相は長期的な動向を見る必要があると慎重なコメントを行った。またアナリストの1人は純輸入が下降し続けている以上、当地の製造業生産の拡大は望めず、輸出成長は今後一層鈍化するだろうと指摘した。(ST,BT,LZ:8/21)