1996-08-22 ArtNo.7300
◆<星>マリーナ・サウスに新ダウンタウン開発
【シンガポール】シンガポール政府は国際金融センターとしての地位を維持する狙いからマリーナ・サウスに新ダウンタウンを開発する。これにより260万平米の優良オフィス・スペースを創出可能な360haの土地が既存の266haの中央ビジネス地区(CBD)に追加される。
都市再開発局(URA)が20日催した新ダウタウン展示会の開幕式の席上リム・フンキアン国家開発相が語ったところによれば、新ダウンタウンには2万6000戸の住宅も開発され、オフィス・アワー後の賑わいも維持される。こうした住民は都市中心のウォーター・フロントや公園地区に居を構え、近代都市の様々な便宜や娯楽施設を居ながらにして利用できる。ちなみに今日CBDには僅か2000戸の住宅が存在、さらに1000戸を追加するゆとりがあるに過ぎない。
開発の対象となる埋め立て地はセントラル/ベイフロント/マリーナ・サウス/ストレーツ・ビューの4区画に区分され、セントラルには優良商業地区が、ベイフロントにはマリーナ・ベイを望む商業ビルと公園に隣接した住宅が、マリーナ・サウスには主に住宅が、またストレーツ・ビューには商業/オフィス/住宅の複合施設が、それぞれ開発される。各ビルはエアコン付きムービング・ウェイでリンクされる他、地下商店街、シェルター付きの歩道や遊歩道が設けられ、人々は自身の足で移動することが奨励される。車道と歩道は異なる階層に設けられるため、歩行者が車道を横断する必要はない。またCBDの外郭に駐車場が設けられ、車両の市内への進入も最小限にとどめられる。既存のマリーナ・ベイ駅以外にもう1つの地下鉄駅と軽便鉄道網の建設も検討されている。
以上の開発は向こう20-40年間に3段階に分けて実行され、第1期工事ではラッフルズ・プレースとマリーナ・サウスを結ぶ地域が、第2期工事ではベイフロント地区が、第3期工事ではシェントン・ウェイに平行する地域が、それぞれ開発される。来年は先ず15万平米の床面積創出可能な1haの商業用地が入札にかけられると言う。(ST,BT,LZ:8/21)
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