1995-01-09 ArtNo.73
◆<泰>マニラ事業がランド&ハウジズ海外進出の試金石に
【バンコク】このほどマニラの金融街に隣接したフォート・ボニファシオ再開発事業を落札したコンソーシアムに名を連ねるランド&ハウジズPlcにとって、同プロジェクトは海外進出の好機を提供すると同時に、同社の真価を占う試金石になると見られている。
タイ証取の優良銘柄として知られる同社はその知名度から国内では他の開発業者に比して15%のプレミアムを享受している他、最近25%のシェアを買収した証券/金融会社Nithipat Capital Plcを通じて顧客に住宅ローンを提供、住宅開発市場での優位を一層強化している。この他、繊維会社SKガーメントPlc、住宅開発会社クオリティー・ハウジズPlc、バンコク・チェーン・ホスピタルの権益を買収、事業の多角化を図る同社は、社債による資金調達でもタイ企業のパイオニアとされる。しかし、知名度のない海外では優良な下請け業者を確保することも困難で、アナリストは海外進出の第1歩からフォート・ボニファシオ再開発のような大型プロジェクトを手掛けることは少なからぬリスクが伴うものと見ている。(BT:1/7)
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