SEAnews 1996-08-20 ArtNo.7271

【シンガポール】ネットワーク会社Ｉネットを1億6700万米ドルで買収した米国拠点のワン・ラボラトリーズにとってシンガポールは益々重要な役割を担うことになりそうだ。
先週当地でＩネット買収を発表したワンのマイケル・シア重役(東南ｱｼﾞｱ担当GM)によると、ネットワーク・アウトソーシング／システム統合／ネットワーク・オペレーション・サービスのリーダー、Ｉネットはナサ、米国陸軍、英国石油(BP)、タイムワーナー等を顧客に擁し、昨年の営業額は3億2700万米ドル、96／97年度のそれは4億米ドルと見込まれる。同社はアジア太平洋地域ビジネスを急速に拡大しており、今年度の域内における受注は既に8000万Ｓドルに達している。Ｉネットのアジア太平洋地域売り上げが来年は総営業額の20％を占めると予想するＩネットのジョン・マロック重役(ｱｼﾞｱ太平洋担当MD)は、多くの多国籍企業が今後国際調達業務の口座をシンガポールに設けるようになると指摘する。ワンのビジネスに占める南アジアの比率は10％に過ぎないが、シア氏は向こう2年間に域内営業額は2倍に拡大すると予想した。ワンはこれまでオフィス自動化／コンピューター・ハードウェアーに業務の重心を据えてきたが、今やソフトウェアー及びサービスのマネージメント・ワークに照準を合わせている。同社はその南アジアにおけるソフトウェアー販売が向こう2、3年内に3000万米ドルを超えると見ている。Ｉネットの買収はワンの過去2年来の6番目の企業買収で、こうした積極経営を背景に同社は昨年、前年比15％増の10億9000万米ドルの売り上げを達成、また3年連続の増益を記録した。(BT:8/19)