1996-08-20 ArtNo.7269
◆<星>首相、次期総選挙に向け若い世代の支持に期待表明
【シンガポール】ゴー・チョクトン首相は18日、自身の使命はマレーシアから分離独立(1965)後に生まれた世代を21世紀の繁栄に導くことにあると述べ、近く予定される総選挙で、こうした若い世代の支持を得ることに期待を表明した。
首相は政府を福祉実現の使命を負うた信託会社に喩え、「政府は上場企業同様にその帳簿を株主である国民に公開し、その承認を受けねばならず、国民は政府の成績に照らして、会長を務める自分や取締役を更迭することができるが、より有能なものを選ばねばならない」と指摘した。リー・クアンユー上級相は独立以前の世代を率いて今日のシンガポールを築いたが、首相は独立以降の世代を率いて21世紀の繁栄を確保する使命を負うている。このため首相はこうした若い世代に、自分自身のため、家族のため、そして最良の国を築くために首相と共に戦うよう希望していると言う。
首相はまた国民の間に階層意識が芽生えつつあることに懸念を表明、比較的成功した者の間に生じたこの種の意識を克服することができなければ、国家は分裂し、衰退せざるを得ないと警鐘した。首相はこの他、最近リー上級相により取り上げられたシンガポールのマレーシア連邦への復帰問題に触れ、「もしシンガポーリアンが国際競争に順応できず、落伍するなら、マレーシアに再統合を懇願せざるを得なくなる。その時復帰の条件を決めるのはマレーシアであり、シンガポールではない」と語った。(ST,BT,LZ:8/19)
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