1996-08-16 ArtNo.7232
◆<馬>ITハブ構築でシンガポールの協力に期待:マ首相
【クアラルンプル】シンガポール企業がその情報技術(IT)領域における経験を携えて、マレーシアのマルチメディア・スパー・コリドー(MSC)プロジェクトに参加するのを歓迎する。
マハティール首相は14日、シンガポール産業連盟(SCI)、シンガポール貿易開発局(TDB)、シンガポール駐在マレーシア高等弁務官事務所が共同派遣した貿易投資代表団のメンバーに対して以上の考えを語った。それによるとマレーシアとシンガポールの経済は競争関係にあると同時に補完関係にあり、MSCは両国ビジネスマンが協力可能な一領域と言える。この他の協力領域としては、シンガポールと中国を結ぶ高速列車計画、カンボジアやラテン・アメリカ等の第3国への共同投資が上げられる。マレーシアの今年上半期の外人投資約定額90億9000万Mドルの3分の1以上がシンガポール企業によるもので、シンガポールは今年通年でも最大投資国になる見通しだ。マレーシアは引き続きシンガポールからの投資を歓迎している。港湾/空港サービス等の領域では競争も免れないが、シンガポール港湾におけるコンテナ処理量1200万TEU(20フィート・コンテナ換算単位)に比べ、マレーシアの処理量は200万TEUに過ぎず、マレーシアの処理量が100万TEU拡大しても、シンガポールはほとんど影響を受けないと言う。
一方、ラフィダ通産相はシンガポール代表団に対し、両国合同のビジネス理事会を設けることを提案した。同相は、元々密接なビジネス関係を有する両国はこれまでこの種の調整機関を必要としなかったが、今、第3国への共同投資等の共通の課題を討議する場を設けることは、グッド・アイデアと言えると語った。(ST,BT,LZ:8/15)
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