1996-08-16 ArtNo.7227
◆<星>シェル、蒸留装置稼働率70%、分解装置は操業停止
【シンガポール】シェルのブコム島製油所は過去1週間原油蒸留装置(CDU)の稼働率を70%に抑えてきたが、灯油/ジーゼル油を製造する水素化分解装置も、この週末から1週間ほど操業を停止する。
CDUの低稼働率と分解装置の操業停止は、別個に生じた問題だが、いずれも技術的障害と精製マージンの下降に触発されたものと言える。日量20万バレルの処理能力を有するCDUは保守のため1カ月操業を停止後、木曜に操業を再開したばかりだが、シェル・スポークスマンによると、技術的な障害からCDU5の稼働率を今週末まで低下させる方針を決めたと言う。消息筋は現在の低調な市場動向からすれば、急いで故障を修理せねばならぬ理由は見あたらない。シェル・スポークスマンは日量3万バレルの処理能力を有する水素化分解装置に関しては、熱交換に問題が有るとしている。
シンガポールの他の製油会社2社も稼働率を下降させており、モービルは日量27万バレルのプラントの生産量を6月以来日量1万バレル削減、エッソも日量23万バレルのプラントの生産を7月初めから15%縮小している。(BT:8/15)
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