1996-08-13 ArtNo.7182
◆<星>シーゲート、在庫削減のため操業停止
【シンガポール】世界最大のディスク・ドライブ(HDD)メーカー、シーゲート・テクノロジーはデスクトップPC(パソコン)用HDDの過剰在庫を削減するためアイルランドやその他の地域で工場の操業を1~2週間停止した事実を認めた。
シンガポール/米国ビジネス理事会に出席するため当地を訪れたシーゲートのアル・シュガート会長が先週土曜語ったところによれば、6月末時点で天文学的な在庫の滞留が生じたことから、シンガポールやタイでも操業を停止したが、既に生産は平常に復帰している。今四半期末までには在庫水準も健全なレベルに戻るものと期待される。デスクトップPCの需要減退に伴う製品ミックスの不良から、6月期四半期決算では約2億米ドルの利益をフイにした。同期の純益は企業買収に伴う引当と営業不振から10%減の1億100万米ドルにとどまり、売上も2億1000万Sドルに2.6%の下降を見た。また同期にはPCメーカーに対する製品の売り込みも成功しなかった。しかしクリスマス・シーズンに向け9月、10月には、受注の増加が見込める。多くの企業が、マイクロソフト社のウィンドウズ95やウィンドウズNTシステムに転換を図ることにより、PC及びHDDの需要は急増する見通しで、12月期四半期には同社の過剰在庫問題も解決するものと見られる。このため人員の自然損耗は補充しないものの、人員削減を行う計画はないと言う。同社はタイ、マレーシア、シンガポール、中国に展開するアジア工場に約7万人を雇用している。同氏によると、電子業界の成長は95年の驚異的な数字に比べれば、鈍化しているものの、依然成長中で、決して不況に陥っている訳ではない。またデスクトップPC市況もクリスマスには回復する見通しのため、同社は今年も通年で20%の成長が可能と見ていると言う。(ST,BT,LZ:8/12)
|
|