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1996-08-10 ArtNo.7157
◆<馬>トゥナガ、電力供給コスト・アップ
【クアラルンプル】トゥナガ・ナシオナルBhd(TNB)は電力供給の独占を維持できる見通しだが、地域的な送電網の分離独立化が図られれば、コストアップは避けられない見通しだ。
アナリストによれば、マレーシア政府は先週土曜の停電事故後、外国コンサルタントにTNBの経営システムの点検を依頼する方針を発表したが、政府は独立電力供給業者(IPP)に送電網の管理を委ねる意思は表明していない。また2重の電力網を設けることは、コストの上からも、効率面からも、有りそうにない。外国コンサルタントは全国6地域の送電網を独立させ、一地域の停電事故が他の地域に影響を及ぼさないよう提案するものと見られる。こうすれば、停電地域に周辺地域からバックアップ電力を供給することもできる。しかしこの方式でもTNBの営業コストは上昇せざるを得ない。クアラルンプル近郊のナショナル・ロード・ディスパッチ・センターを通じた今日の送電システムは規模の経済性を備えた効率的システムと言える。このためコンサルタントは、近隣諸国からのバックアップ電力供給システムをさらに強化することを提案する可能性もあると言う。
一方、アンワル副首相は、TNBが水曜に内閣に提出した今回の停電事故に関する報告書は業界の被った損失に関する内容も含まれておらず不満足なものとのコメントを行った。それによるとマハティール首相も、報告書は総合的なものでも、最終的なものでもなく、満足いく内容ではないとしている。このため政府は再度TNBにフルレポートの提出を指示したと言う。(BT:8/9)
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