1996-07-27 ArtNo.6985
◆<星>特別監査報告、サンケイに更にS$1800万引当勧告
【シンガポール】アムコル・ホールディングズの特別監査報告書はアムコルの完全出資子会社サンケイPte Ltdには、在庫抹消に伴う1900万Sドルの引当の他に、その債務に対しても1800万Sドルを引き当てるよう勧告している。
サンケイは5月31日時点で1億830万Sドルの借り方勘定に140万Sドルを引き当てているが、遅々とした返済のテンポや長期債務に50%を引き当てる慣行からすれば、新たに1800万Sドルの引当金を準備するのは、慎重な策と言う。サンケイの在庫レベルは95年12月31日の6030万Sドルから今年5月31日の1億2390万Sドルに拡大しているが、こうした膨大な在庫水準に関わらず、同社は定期的に、帳簿価格の抹消を行っていない。12カ月以上を経過した在庫には引当を行い、回収可能な実質価値を再評価する必要がある。このため1900万Sドルの引当はどうしても必要と言う。
加えてアムコルと船井電機の訴訟問題等を配慮すれば、サンケイが船井電機とのビジネスを継続できなくなる可能性は大きく、そうなれば約1億Sドルと評価される在庫や貸し方勘定の処理が困難に陥る危険も大きいと言う。(ST:7/26)
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