1996-07-24 ArtNo.6938
◆<星>ジュロン造船、ULCC級ドックをオープン
【シンガポール】ジュロン・シップヤードLtd(JSL)は22日、1億7000万Sドルを投じて建設したシンガポール最大の乾ドックをオープンした。同施設では、40万重量トン・クラスのULCC(ウルトラ・ラージ・クルード・キャリアー)を修理できる。
この日は米国の石油会社シェブロンの41万3159トンのULCC(シェブロン・サウス・アメリカ)が新ドックに収用されたが、この種の大型タンカーの修理はシンガポール造船業界にとって初めてのこと。JSLによると、新ドックは年間60~80隻の船舶の補修を手掛けることができ、1件当たりの補修費は150万Sドル前後と見積もられる。同社は現在から今年末までに別に7隻の大型タンカーの修理契約を獲得しており、これらの工事費は200万~500万Sドルと言う。
JSLの新ドック・オープンはケッペル・シップヤードが先月トゥアスに36万トンの乾ドックをオープンしたのに続くもので、これら両ドックだけでシンガポールのドック収用能力は30%拡大した。これによりシンガポールの国際修船センターとしての地位は強化されたものの、同業界の競争は一層過熱する見通しだ。業況の回復の兆しは見えたかとの質問に、JSLのタン・クウィキン重役(MD)は、「まだ見えないが、もうそこまで来ていると思う」と答えた。(ST,BT,LZ:7/23)
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