SEAnews 1996-07-22 ArtNo.6906

【シンガポール】シンガポールの国産非石油製品輸出(現在価格)は6月に6.1％の落ち込みを見、国内電子産業の不振を裏付けた。
国産非石油製品輸出は4月には14％、5月には8.9％の伸びを記録しており、6月の数字とは対照的なものとなっている。貿易開発局(TDB)は、電子製品や関連品に対する国際需要の軟化と競争に伴う値下がりが、落ち込みの主因で、昨年同月の輸出実績が異常に高かったことも一因としている。輸出地域別に見ても米国向けが－9.1％、欧州連合(EU)向けが－8.8％、マレーシア向けが－12.5％、台湾向けが－19.5％、タイ向けが－14.8％と軒並み下降、対日輸出だけが9.6％のプラス成長を維持した。
再輸出も6月には、それ以前の3カ月の平均9％以上の伸びからマイナス2％の下降に転じた。これには主要輸出相手国の景気不振が影響した。しかし石油輸出は香港経由による中国への輸出拡大に牽引され15％の伸びを記録した。総輸出は2.7％ダウン、輸入も3.3％の伸びにとどまり、往復貿易はかろうじて0.4％のプラス成長を維持した。(ST,LZ:7/21)