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1996-07-18 ArtNo.6864
◆<星>未上場小売会社も、市況低迷で悪戦苦闘
【シンガポール】未上場の小売業者高島屋や西友も昨年それぞれ3340万Sドルと780万Sドルの純損失を計上、同業の上場会社と同じ運命を分かち合った。
会社事業登録局(RCB)の記録によれば、1993年にギーアン・シティーにシンガポール最大の百貨店をオープンした高島屋は損失の原因を厳しい小売環境と高い減価償却コストに帰している。昨年4月にブギス・ジャンクションにフラッグシップ店舗をオープンした西友は大型投資支出とやはり減価償却コストを指摘、また同社のタカキ重役(MD)は、1店舗のみの同社にとって本部の営業コストは高くならざるを得ないと語った。しかし営業初年度8カ月間の780万Sドルの純損失は予想を15%下回ると言う。高島屋も西友も1998年の黒字転換を予想している。
95年3月末締め年度に3640万Sドルの損失を計上したレイン・クロフォードは、96年3月期の決算をまだ報告していない。1993年末にビシャンに第2店舗をオープンした大丸は94年12月期に590万Sドルの純損失を報告しているが、やはり95年12月期の決算は報告していない。またシンガポールにおける長期にわたる営業経験を有するヤオハンも94年2月期の50万Sドルの純益から95年2月期の450万Sドルの純損失に転落、アナリストらは96年2月期も赤字を計上したものと予想している。
上場地場小売企業のCKタンは先月2800万Sドル、メトロ小売部門は530万Sドルの、それぞれ純損失を発表したが、イセタンは2年連続の損失を返上して200万Sドルの純益を報告した。一部のアナリストはこのことから小売市況の不振は底打ちしたと見通しているが、別のアナリストはたとえそうであっても、回復の速度は鈍く、なお長期にわたる苦痛の時期を通過せねばならないと予想している。ちなみに1999年末までに新たに550万平方フィートの小売スペースが供給され、総小売スペースは30%拡大する見通しと言う。(ST:7/17)
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