1996-07-16 ArtNo.6836
◆不振なコンピューター市況が<馬>経済の成長阻害も
【クアラルンプル】マレーシアの投資活動は依然として旺盛だが、世界的なコンピューター産業のスランプがマレーシアの輸出に打撃を与え、経済成長を鈍化させる恐れがある。
アナリストらは、マレーシアの経済ブームが冷却期を迎える中で生じた電子産業のスランプは、生産の伸びを一段と鈍化させる可能性があると指摘する。こうしたスランプは既にヒューレット・パッカード(HP)社のディスク・ドライブ(HDD)製造業務の停止を導いている。HP社ペナン工場記憶装置部門の531人の従業者は9月12日までに引き続き同工場にとどまるか、他に職を求めるか決定せねばならない。HP社は米国におけるHDD製造業務も停止、1150人がその影響を受けているが、同社は来年別の製造工場の建設も予定していると言う。HP社の声明によれば、影響を受ける労働者の大部分は他の部門に配置転換される。しかし記憶装置部門の非生産労働者約100人に関しては依願退職者が募られると言う。ラフィダ通産相は最近の同省経済報告に当たり、コンピューター産業の不振は、他の部門の好調により相殺されるため、一部門の不振を産業全体の不振と見なすことはできないと指摘したが、アナリストらはコンピューター産業不振の影響は経済の深部に達する可能性が有ると予想している。(BT,LZ,MBT:7/15)
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