1996-07-13 ArtNo.6801
◆<星>放送事業局、15日よりインターネットの監督強化
【シンガポール】シンガポール放送事業局(SBA)は公共道徳/政治的安定/宗教的融和を維持する狙いから15日よりインターネットの利用に対する監督を強化する。
新規則の下、1)インターネット・アクセス・サービスの提供者(有料/無料を問わない)及び、2)インターネットを通じてビジネス/政治/宗教に関わる情報を提供する者に、ライセンス取得が義務づけられ、インターネット上に乗せられる情報内容についてはSBAのガイドラインを遵守せねばならなくなる。
SBAへの登録に際しては対象とする読者、編集者、発行者、同事業を進める組織の詳細を明らかにせねばならない。SBAはこれに伴い以下の2つのクラスから成る新ライセンス・スキームを発表した。
1)インターネット・サービス・プロバイダー(ISP):これにはシングネット/パシフィック・インターネット/サイバーウェイ等のアクセス・プロバイダー以外に、サイバーカフェーや学校等の2次的なアクセス提供者も含まれる。
2)インターネット・コンテント・プロバイダー(ICP):これにはウェブ・サイトに情報を乗せる全ての者が含まれ、独自のホーム・ページを設ける者も対象となる。しかしながらSBSは、組織ベースで情報を提供する者(特にシンガポールの政治/宗教に関わる論議をホーム・ページに掲載するもの、及びシンガポール国内の読者を対象にオンライン・ニュースを発行する者等)のみを監督の対象とし、ビジネス/政治/宗教に関係せぬ内容の個人的なホーム・ページは、特に不都合と判断されぬ限り監督の対象としない。
SBAがウェブ・サイトに乗せることを禁止するその他の材料には、☆治安/国防を危険に晒すもの、行政の公正さに対する信頼を傷つけるもの、☆公衆を誤導/扇動するもの、☆政府を侮辱し、政府に対する憎悪や不満情緒を高めるもの...が含まれる。この内最後の部分には具体的にどのような内容が含まれるのかとの質問に、SBAスポークスマンはそれはSBAの判断に基づくと語った。実際のところSBAの最大10人の担当スタッフではサイバースペース全体をモニターすることは不可能で、一般からの投書や訴えが大きな助けになると言う。(ST,BT,LZ:7/12)
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