1996-07-10 ArtNo.6762
◆<馬>タイム/サプラ連合、テレコム(M)の強敵に
【クアラルンプル】先週末サプラ・グループの移動電話及び公衆電話権益買収計画を発表したタイム・エンジニアリングBhdは、テレコム・マレーシアBhd(TMB)の市場支配を揺るがす強敵になる見通しだ。
タイムは子会社タイム・テレコミュニケーションズSdn Bhdを通じて市内電話/国内長距離電話/国際電話を含む全ての種類の電気通信ライセンスを有し、半島マレーシアを縦断する光ファイバー・ケーブル網を保持しているが、政府の電気通信市場合理化計画により、これまで好収益が見込める国際電話サービスをスタートすることができなかった。しかし今回のサプラとの提携により、搖籃期のテレコム・ビジネスに必要なキャッシュ・フローを公衆電話ビジネスで補うことができ、また急成長する移動電話市場における強固な足場も確保された。とは言えアナリストらは、両社の戦略提携がその効果を100%発揮するのはなお先のことで、仮にテレコム各社の値下げ競争や顧客獲得戦争が激発すれば、基盤が確立していない新参者が最も大きな打撃を被ると見ている。特にTMBが自社顧客への他社のアクセスに一層消極的になった場合、新参者の顧客獲得はさらに困難になる。特にローカル・エリア・サービスのみを手掛けるシャリカット・テレフォン・ワイアレス(M)Sdn Bhdなどは極めて厳しい競争を強いられる見通しと言う。(NST:7/9)
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