1996-07-10 ArtNo.6758
◆<星>半導体機器のASA、2860万株公開
【シンガポール】地場半導体機器メーカーのアドバーンスト・シシテムズ・オートメーション(ASA)は8日、セスダック登録を目指し、増資後総発行株式の27.6%に相当する2860万株を1株0.86Sドルで公開した。
公開株の内2145万株が一般投資家向けに公募され、715万株は機関投資家を対象に私募に付された。96年3月期純益を基準とした株価収益率(PER)は9.6倍で、調達した1680万Sドルの内500万Sドルはスラグーン・ノースの工場新築費(一部)に、500万Sドルを借入金の返済に、300万Sドルを研究開発(R&D)に、100万Sドルを中国工場の拡張に、280万Sドルを運転資金に、それぞれ充当する。
公募幹事のドイチェ・バンクは、私募の反応は良好としているが、アナリストらは株式市場が軟化しているだけでなく、地元電子業界が受注減に直面している時期だけに、公開のタイミングを懸念している。この点についてドイチェ・バンクは、セスダック登録の他の銘柄のPERは13~70倍に達しているが、ASAの公募価格は市場の軟化も折り込み9倍にとどめたとしている。ASAのジミー・チュー重役(MD)も、「市場の軟化は主に4MB(メガビット)DRAM等の一部チップの需要減に伴うもので、よりハイエンドな16MBチップへの転換に伴う新パッケージングの需要も期待できる」と楽観的だ。同氏によればASAは4月までに7100万Sドルの受注を得ており、8200万Sドルの年商を記録した96年3月期の実績を80%上回っていると言う。ASAの公募締切は7月18日、セスダックでの取引は22日から。(ST,BT,LZ:7/9)
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