1996-07-06 ArtNo.6715
◆<星>造船3社、予想される上半期の不振を下半期に回復も
【シンガポール】シンガポール造船業界のビッグ・スリーは上半期には不振な業績を発表するものと見られるが、下半期には多少改善が見込める。
証券業界の某アナリストは上半期の業績は昨年同期に比べれば明らかに下降すると予想、別のアナリストは昨年下半期と大差ないものになると予測した。これらのアナリストによれば、営業マージンは依然薄いが、昨年の数字はジュロン・シップヤードLtd(JSL)の極端な低マージンにより歪められており、今年はマージンの下降傾向にブレーキがかかりそうだ。JSL業績は大型タンカー用ドックのオープンで下半期には改善が見込め、先月スーパー・タンカー・ドックの操業を開始したケッペルの業績も上向きそうだ。エスティメート・ディレクトリーに集計されたアナリストの平均的見通しでは、JSLの通年の純益は3870万Sドル台に停滞するが、事業の多角化を進めるスンバワンとケッペルのそれは非海事部門の好調に牽引されそうだ。スンバワンの通年の純益は26%増の5070万Sドル、ケッペルのそれは17%増の2億5110万Sドルと予想されている。経済開発局(EDB)幹部も造修船契約は増える傾向にあるものの、競争に伴う価格の低迷で、同業界は何とか操業を維持している状況と評している。(BT:7/5)
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