1996-07-04 ArtNo.6684
◆<星>サリム、食品グループQAFに公開買付提案
【シンガポール】シンガポール証取(SES)上場の食品グループ、QAFの33.2%のシェアを取得したサリム・グループは2日、QAF株主に対して1株2Sドル、1ワラント1.10Sドルで公開買付を提案した。
今回の公開買付は、サリム・グループの投資持ち株会社KMPが子会社のクオリフを通じてスイス・バンク・コーポレーション(SBC)との間で4月に結んだコール・オプションを実行、QAFの2500万株と250万ワラントを、1株1.93Sドル、1ワラント1.02Sドルで購入するとともに、別途165万株を1株1.98SドルでやはりSBCから購入し、サリム・グループのQAF持ち株が公開買付義務が生じる25%を突破したことに伴うもの。KMPはサリム一族のメンバー、リム・シューリョン氏、アンソニー・サリム氏、アンドリー・サリム氏、ミラ・サリム女史により所有されている。アナリストはKMPのオプション契約とそれに引き続く公開買付は、他のグループがQAFの支配権益買収を図るのを阻止する防衛的な措置と見ている。サリム・グループ以外では、ディディ・ダウィス会長とブルネイのモハド・ボルキア王子が合わせてQAFの22.5%のシェアを握っている。ドイチェ・モルガン・グレンフェルのアナリストは、現状では両者以外の第3のパティーが浮上する可能性は少ないと見ている。QAFはガーディニア・ブランドのベーカリー業務をサリム傘下のボガサリ・フラワー・ミル(インドネシア最大の製粉会社)と統合することができ、今後サリムの財力を背景に新製品市場に進出することが可能と言う。(ST,BT,LZ:7/3)
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