1996-06-28 ArtNo.6608
◆<星>英国石油、パシル・パンジャン貯油施設用地を早期返還
【シンガポール】BPシンガポールは、現在石油貯蔵施設を設けているパシル・パンジャンの12.5haの土地を、1999年の借地権満了を待たずに来年3月に返還する方針だ。
BPはこれ以前には同地で石油精製を手掛けていたが、同地区を2010年までに臨海住宅/レジャー地区として再開発する方針を決めたシンガポール政府は、製油所の操業を停止するよう求めた。このためBPは昨年半ばに33年間に及んだ同地における精製業務を停止、貯蔵・集配施設に転換した。BP社が26日発表したところによれば、パイオニア・ロードのモービル社製油施設からガソリン、ディーゼル油、燃料油の供給を受ける交渉が妥結したことが、早期返還を決めた主因と言う。アナリストによれば、モービルとの契約で来年3月から必要な製品の供給が得られるようになった以上、別に貯蔵施設を経営することは無駄と判断したものと見られる。モービルとの契約期間は4年で、さらに延長できる。BPはモービルから月間3万~4万キロ・リッターの石油製品の供給を受ける見通しだ。BPはまた同社が3分の1出資するシンガポール・リファイニング・カンパニー(SRC)のムルリマウ島製油所に隣接して独自のターミナルを建設する計画だが、同ターミナルはモービルとの契約期限内(4年)に完成する見通しはないと言う。またモービルとの契約は、両社の欧州における50億米ドルの提携計画とは無関係と言う。(ST,BT,LZ:6/27)
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