1996-06-24 ArtNo.6553
◆<馬>プルワジャ救済チーム、先ずM$10億注入し操業再開か
【クアラルンプル】プルワジャ・スチール・トレンガヌSdn Bhdの救済を委ねられたコンソーシアムは、先ず操業再開のために約10億Mドルを注入する必要があるが、消息筋はコンソーシアムの財務能力により同資金は比較的容易に工面できるものと予想している。
コンソーシアム・リーダーのマジュ・ホールディングズはバークレイ・バンク・シンガポール及びメリル・リンチと10億Mドル・オフショア借款の契約交渉を進めているもようだが、契約以前に救済計画に関する政府の正式の委任状を取得する必要がある。傘下に上場企業8社を有するライオン・グループは強力な財務基盤を有するが、まだグループ企業のいずれが救済計画に参与するか決めていない。またマジュとライオン両社は救済計画の詳細について協議していない。
一部に、総資産僅か6億Mドルのマジュ・ホールディングズがこの種の救済計画をリードする能力が有るかに疑問を抱く向きも有る。アブ・サヒド会長がマラッカ州の鉄鋼会社を買収してから今日までの事業経験も10年に過ぎない。年産11万トンの鉄鋼会社マジュは国内6位にランクされている。しかしマジュ・ホールディングズの専務(MD)を務める兄のアブ・タリブ氏はプルワジャ・スチールにおける勤務経験を有し、重要な役割を担うことができそうだ。マジュ・ホールディングが発表したデータによれば、タリブ氏は1998年にオペレーション・ジェネラル・マネージャーとしてプルワジャ・スチールに入社、同社の組織再編の主要な役割を担った。またオペレーション・ディレクターに昇進後、直接還元法の導入やグル圧延プロジェクトを指揮、退職時のポストはプロジェクト/リサーチ担当ディレクターだった。マジュは昨年度、営業額2億8500万Mドル、税引き前利益3200万Mドルを報告しているが、消息筋によると、94年度には税引き前損失を計上、営業額は9200万Mドルだったと言う。(NST:6/22)
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