1996-06-22 ArtNo.6542
◆<馬>Ekran、バクン・ダム事業違法判決で上訴
【クアラルンプル】サラワク州における53億米ドルのバクン・ダム水力発電事業を進めるEkran Bhdは20日、高裁が環境アセスメント報告書の審査を巡り同プロジェクトに違法判決を下したことに対して上訴手続きをとった。
一方、同プロジェクトの請負契約を獲得したABBアセア・ブラウン・ボベリの幹部は今回の高裁判決は技術的問題のためプロジェクトに大きな影響を及ぼさないとの楽観的見通しを示したが、その一方で、仮に工事が遅延すれば、コストが膨張する可能性を示唆した。アナリストらも一般に高裁判決は工事の進捗に大きな影響を及ぼさないとの見方を示している。それによると現在進められているのは、機材運搬等の準備作業が主で、工事が差し止められたにしても、深刻な影響はない。またEkranの上訴の処理には通常6カ月を要するが、緊急と判断されれば、審理を加速できると言う。これに対して原告側のG.S.ニジャル弁護士はもし、Ekran社らがダム建設工事を続ければ、法廷侮辱罪に当たると警告を発した。(MBT,BT,LZ:6/21)
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