1996-06-22 ArtNo.6535
◆<星>リアルタイム銀行同業間清算システム導入へ
【シンガポール】シンガポール金融管理局(MAS)は銀行間取引の新たな決済方式のRTGS(リアルタイム・グロス・セツルメント)システムの事業化調査を完了し、同システムの導入にゴーサインを出した。
MASのリー・エックティエン局長(MD)が20日明らかにしたところによれば、これは銀行間取引の急増に対応するためのもので、新システムは既存のSHIFT(システム・フォー・ハンドリング・インターバンク・ファンド・トランスファー)に取って変わる。現行制度の下では、銀行間取引は当日の終業時まで決済されない上、他行に対する同日中のエクスポージャーを監視する有効な方法が提供されていない。これに対してRTGSシステムでは、個々の銀行間取引はリアルタイムのグロス・ベースで決済される。しかし支払い行はMASの準備口座に十分な資金を保持していなければならない。リー氏は、新システムにより予信・決済リスクが除かれ、取引急増にも十分に対処できるとしている。銀行間取引量は1985年の1日平均56億Sドルから現在の同263億Sドルに5倍に増えている。RTGSシステム運用の詳細を協議するためMASと主要銀行の代表で構成される委員会が近く組織される。同システムは米国、スイス、ドイツ、日本で既にに導入されており、香港、オーストラリア、ニュージーランドも導入を準備していると言う。(ST,BT,LZ:6/21)
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