1996-06-22 ArtNo.6530
◆<星>首相、インド新政権に東アジアとの連帯期待
【シンガポール】ゴー・チョクトン首相は20日、国際インド企業家会議で講演、既に離陸したインドの経済改革が政権交替によりUターンすることはないとの見通しを示すとともに、新政権が東アジアとの連帯を築くことに期待を表明した。
それによると、政権が交替してもインドの経済改革にはほとんど選択の余地がない。長距離飛行のため途中で給油や微調整が行われるにしても、ナラシマ・ラオ前首相により作成されたフライト・プランはGowda新首相によっても基本的に引き継がれるものと見られる。既に切符を購入したシンガポールは経済開放と国際社会とのリンクを目指すインド指導者の舵取りを信頼している。中央集権的計画経済と保護主義がインド経済を後退させることをインドの指導者は理解しており、鍵は官僚、労働者、組合、そして国民とこうした認識を共有することである。
経済建設で競争する中国とインドは兎と亀にたとえられるが、今や兎も眠り惚けることはなく、インドがこの競争に勝つ道は、外国投資の奔流に身を投じることである。インドは1500万人の強力な海外同胞を有するが、1983-94年の間の対中外国投資の3分の2(US$700億)を占めた海外華人の財力に比べれば見劣りする。インドは東アジアの莫大な投資資金のプールにリンクすることを通じて、その劣勢を回復できる。ラオ前首相は「今やインドはルック・イーストの時代を迎えている」と語ったが、ゴー首相は今回のインド企業家会議がインドと東アジアのリンクを促進するよう期待していると言う。(ST,BT,LZ:6/21)
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