SEAnews 1996-06-19 ArtNo.6493

【クアラルンプル】テレコム・マレーシアBhd(TMB)はタイム・エンジニアリングBhdに対し、25億Ｍドルでタイム・テレコムSdn Bhdの買収を提案したもようだ。
消息筋によれば、タイム・エンジニアリングは買収価格を不満とし、まだ売却に同意していないが、最終的に25億～30億Ｍドルで協議が妥結する見通しだ。タイム・テレコムはこれまでにその4000キロに及ぶ光ファイバー・ネットワークに20億Ｍドル余りを投資、1998年までにその投資額を35億～40億Ｍドルに拡大するとしている。アナリストによるとＴＭＢはタイム・テレコムの資産価値に基づき買収価格を設定したようだが、タイム・エンジニアリングはタイム・テレコムの潜在的な収益性も配慮するよう求めているもようだ。タイム・テレコムのネットワークは最も先端的なものに属するが、顧客は6000人で、同社はＴＭＢとのインターコネクション・サーキットの割当が得られぬためサービス契約獲得活動をストップしている。アナリストはこの点からタイム・エンジニアリングはＴＭＢの買収提案を受け入れざるを得ないと見ている。しかし別の観測筋はＴＭＢは決して唯一のバイヤーではなく、セルラー・コミュニケーション・マレーシアSdn Bhd(ｾﾙｺﾑ)もタイム・テレコム買収に関心を寄せていると指摘する。それ自身のネットワーク構築に大量の資金を投入しているセルコムにこの種の買収コストを負担する余力はないが、欧州通信事業大手と手を組んだ親会社のテクノロジー・リソーシズBhdには可能と言う。(STAR:6/18)