1995-02-24 ArtNo.646
◆<印尼>蔵相、戦略産業への輸出クレジット供与を拒絶
【ジャカルタ】マリエ・モハマド蔵相は21日の国会専門委員会の席上、「政府には輸出クレジットを供与する財源がない」とし、各方面に対し政府の輸出信用供与を当てにせぬよう警告した。
前日にはJ.B.ハビビエ科学技術担当国務相が戦略工業会社10社中5社が多額の損失を抱えており、もし政府の輸出信用が認められなければ倒産する他ないと語っていた。西側外交官筋はハビビエ国務相の工業化の大計に水を差すマリエ蔵相の試みはスハルト大統領の忌諱に触れるのではないかと予想している。ハビビエ国務相はスハルト大統領が最も信頼する閣僚と目されているが、これに対してマリエ蔵相の慎重な財政運営はエコノミストや銀行家に高く評価されている。某外交官は戦艦購入計画に始まり、化学工業保護問題、そして今回の戦略工業の輸出信用問題とマリエ蔵相の相次ぐ異議表明は複数の大物政治家の恨みを買うに違いないと評している。(ST,BT,LZ,NST:2/23)
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