【バンコク】ドイツの総合化学会社はハイコストな欧州からの製造拠点移転計画の一環として2億5000万バーツを投じ、タイにおけるエチレン・ビニールアセテート(EVN)の製造を拡張する可能性を検討している。
バイエルと地元プレミア・グループの合弁になるバイエル・プレミアは4月に年間2万5000トンのスチレン・アクリロニトリル樹脂の製造を開始、今月からはMap Ta Phutの工場でアクリリニトリル・ブタジエン・スチレンの試験生産も始めた。バイエルは向こう3年間に世界的にＥＶＮの製造能力を40％拡大する計画で、同社のラバー・ビジネス・グループが目下事業化調査を進めている。同調査ではインドネシアと台湾も候補地に上がっている。しかしタイにおけるケーブル、接着剤産業が急成長する中でプレミア・グループとの提携は理想的と目されており、またバイエルのシュナイダー会長はタイにおける売上を2000年までに少なくとも5億マルクに引き上げたい意向を表明していると言う。(BD:6/13)