1996-06-13 ArtNo.6413
◆<星>民間主導のグレート・シンガポール、足並みに乱れ?
【シンガポール】今年も6月28日から1カ月にわたり恒例の“グレート・シンガポール・セール”が催される。
同催しはこれまで観光局(STPB)が主催してきたが、今年は小売業界のトップ・エグゼクティブにより構成される実行委員会“エンタープライズ・プロモーション・センターズ(EPC)”が企画・運営に当たり、STPBは脇役を務める。これに伴い小売業界の有志からイベントへの参加料として5000Sドル、1万Sドル、3万8000Sドル、10万Sドル、20万Sドルが徴収され、これまでに47社が参加料を支払っている。内訳はショッピング・センター/百貨店が25社、小売店14社、ホテル/レンタカー会社5社、テーマパーク2社、レストラン1社で、3万8000Sドルを払うとラッキードロー、メディア宣伝、観光客キット(買い物案内、地図、割引券)のプロモーションに参加できる。高島屋ショッピング・センター、サンテク・シティ、フーナン・センターはそれぞれ10万Sドルを払っており、こうしたプロモーションに加えて、テレビショーの生中継の会場にもなる。しかし20万Sドルを払った参加者はまだなく、伊勢丹や大丸など大手数社がこうした企画への参加を見合わせた。企画の発表からイベント開始までの時間が短く、予算配分を再検討する余裕がないとの不満が聞かれ、例えば、伊勢丹は他のメディア・プロモーションに予算の大部分をつぎ込むことを決定した後だった。このほか、参加料が高すぎる、小売業不振のおり余計な支出は控えたい、などの声もあると言う。(BT:6/12)
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