1996-06-13 ArtNo.6412
◆<星>R&D補助、ハイエンド・ジョブ2500創出
【シンガポール】国家科学技術局(NSTB)は、これまでに45社の研究開発(R&D)活動に5億Sドルを補助してきたが、さらに7億Sドルの補助を準備している。こうした補助はこれまでに18億Sドル余のR&Dプロジェクトと55のR&Dセンターの呼び水となり、2500人分のハイエンド・ジョブを創出した他、世界的にもトップ・クラスのいくつかの技術的成果を既に達成している。
アップル・デザイン・センターは500万米ドル以上を投じてユーザーが独自のマルチメディア・パッケージを作成できるマルチメディアPC(パソコン)を完成させた。同センターのルイス・ウー所長(48)によれば、この種の作業にはこれ依然にはより強力なワークステーションを必要とした。アップルはまた中国語による口述を中国語の文字に転換するディクテーション・キットを開発したが、同社はこの種のスピーチ・テクノロジーに2500万米ドル以上を投資している。同社は向こう4年間に当地におけるR&D活動に更に4000万Sドル以上を投資する計画だ。
一方、シーメンス・コンポーネンツは中国語テキストを記憶し、TVセットにディスプレーできるチップの開発に取り組んでいる。また同社マイクロエレクトロニクス・デザイン・センターの10人のチームは1年以上をかけてビデオ・コンファランスの画像や音声の質を向上させるチップJadeを開発した。120万のトランジスターを搭載した同チップは1秒間に3600万回の計算処理を行える。同センターのWerner Lusching主任(43)によると同社は過去4年間にR&Dに5000万Sドルを投じたが、向こう3年間にさらに1億Sドルを投じると言う。
NSTBの補助を得て1994年に当地にセンター・フォー・マニュファクチュアリング・テクノロジーを設立したフィリップスはスチーム・アイロンからCDドライブまで様々な製造工程に応用できるフレキシブル・マニュファクチュアリング・システムの開発に800万Sドルを投じたと言う。(ST:6/12)
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