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1996-06-06 ArtNo.6324
◆<馬>第1四半期の国内総生産成長率8.3%に鈍化:中央銀行
【クアラルンプル】マレーシアの今年第1四半期の国内総生産(GDP)成長率は8.3%と、昨年同期の10.2%、前期(昨年第4四半期)の9.2%から鈍化した。
中央銀行が4日発表したところによれば、製造業は13.7%(昨年同期15.4%/前期14.1%)、建設業は11.0%(14.5%/14.7%)、サービス業は8.7%(8.8%/9.4%)、鉱業は7.6%(7.9%/11.9%)、農業は-3.1%(7.1%/-2.6%)の成長を見た。製造/建設両部門の成長率は昨年同期にも前期にも及ばず、輸出指向型製造業の成長率も、前期の13.4%から10.6%に鈍化した。これは主に電子/電気製品の輸出の伸びが16.9%から13%に減速したため。しかし内需指向製造業の生産は前期の14.7%から17.3%に加速した。鉱業の比較的好調な成長は石油と天然ガスの生産が各6.2%と20.6%の伸びを見たため。しかし農業はパーム油、天然ゴム、挽材、カカオを含む大部分の一次産品の不振で前期に続きマイナス成長を記録した。サービス部門では金融、保険、不動産が高度成長を遂げた他、運輸、倉庫、通信、インフラも堅調を維持した。
民間消費需要は軟化し、販売税とサービス税の伸びは前期の各11.5%/18.7%から5%/4.4%に鈍化した。自動車販売の成長も前期の24.7%から17.8%に減速した。民間投資は依然堅調で、通産省の認可額は前期の50億Mドルから75億Mドルに急増した。しかしプロジェクトの件数は295件から174件に減少、資本の集約化を印象づけた。資本財輸入の伸びも前期の19.7%から11.5%に、また商用車販売の成長も40.9%から39.2%に、それぞれ鈍化した。同期の公共支出は33.8%増の100億Mドルをマーク、経常支出と開発支出はそれぞれ32.2%と47.4%の伸びを見た。 第1四半期の貿易赤字は昨年同期の17億Mドルから14億Mドルに縮小、中央銀行の外貨準備は638億Mドルの水準を維持した。
中央銀行は成長の鈍化に関わらず、非生産的活動に対する金融機関の融資拡大に懸念を表明しており、証券業界のアナリストは一層の金融引き締め策が採用される前触れと見ている。中央銀行は成長鈍化の一因として長期にわたった2月の祝日を指摘するとともに、8.3%の成長は長期的に維持しうる妥当な数字とし、今年通年の成長率も8.6%と予想している。(NST,MBT,STAR,ST,BT,LZ:6/5)
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