1996-05-23 ArtNo.6155
◆<星>SRC、S$14億接触分解装置稼働
【シンガポール】シンガポール・リファイニング・カンパニー(SRC)が14億Sドルの巨費を投じてムルリマウ島に建設した接触分解コンプレックスが21日、ヨー・チュートン通産相を来賓に迎え正式オープンした。
シンガポール石油化学(PCS)、BP、カルテックスの3社が共同出資するSRCの累積投資額はこれにより26億Sドルとなった。新コンプレックスは重質残油からガソリンやディーゼルなどの良質油を精製する。新コンプレックスの稼働によりSRCの精製能力は25%拡大、国内第2位の日量28万5000バレルとなった。ヨー通産相によると、SRCの接触分解装置も下流部門石化産業の原料を供給できるが、短期間に新たに1、2の石油化学分解装置が設けられる見通しで、シンガポールの石油精製/石油化学工業センターとしての地位は益々強化されると言う。とは言え域内に新たな石油精製施設が続々誕生し、精製マージンが下降傾向を辿る中で、SRCがその投資を回収し、利益を計上するのは決して容易でないと指摘する向きもあるようだ。(ST,BT,LZ:5/22)
|
|