SEAnews 1996-05-09 ArtNo.5976

【シンガポール】今年第1四半期には、昨年第4四半期に比べより多くの企業が営業額の伸びを記録したが、その伸び率は鈍化し、増益を記録した企業も10％以上減少した。
ビジネス・タイムズとシンガポール国立大学(NUS)ビジネス研究開発センターが共同で実施した今年第1四半期のビジネス活動調査によれば、調査回答企業137社中30％の企業が同期に最大25％の営業額の伸びを記録した。同数字は昨年第4四半期の調査結果とほぼ等しい。しかし25％を超える売上の伸びを見た企業は前期調査時の19％から15％に減少した。25％を超える売上減を記録した企業は前期調査の18％から15％に下降したものの、最大25％までの売上減を記録した企業は前期調査の13％から20％にアップした。
また10％を超える減益を記録した企業は前期を僅かに下回る32％だったが、10％を超える増益を記録した企業も前期調査の22％から16％に下降した。最大10％の減益を記録したものは全体のほぼ5分の1で、最大10％の増益を記録したものは全体の15％を占めた。新規受注に関しては下降、上昇、横這いを予想するものがほぼ均衡、向こう6カ月間の見通しについては不変を予想するものが、大きな変化を予想するものを上回った。この他の特徴を見ると、スター・パフォーマーとしての金融／ビジネス・サービス部門の地盤が沈下した反面、製造業に楽観的気分が高まっている。中小企業のベスト・パフォーマーは製造業で、外国企業の中では運輸／通信部門の業績が良好、製造業の積極性も目立った。(BT:5/8)