1996-05-07 ArtNo.5958
◆<泰>シーメンス、コードレス・フォーン納入でNTTに遅れ
【バンコク】固定式電話の付加価値サービスとしてコードレス・フォーンの経営を認められたTOT(テレフォン・オーガニゼーション・オブ・タイランド)、TA(テレコムアジア)、TT&T(タイ・テレコム&テレコミュニケーション)の3社は、欧州で開発されたDECT(デジタル・ヨーロピアン・コードレス・テレコミュニケーションズ)システムではなく、日本で開発されたPHS(パーソナル・ハンディ・フォーン)システムを採用する方針をほぼ決定したようだ。
DECTがPHSに及ばぬ決定的な理由は、ローミング機能が未完成なこと。TOT幹部によると、正式契約は調印されていないが、PHSシステムを推奨する日本電信電話(NTT)は日系製造会社と合弁会社を組織して、システムを供給するもようだ。
これに対してDECTの売り込みを図ってきたシーメンスは、同システムを共同開発したアルカテル、ノキア、フィリップスと今週会議を開くとともに、ワイアレス・ローカル・ループ・システムや構内自動交換網(PABX)などの付加価値サービス面でDECTをPHSと併用するメリットをタイ当局者に説き、部分契約の獲得を目指す計画と言う。(BD:5/6)
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