SEAnews 1996-05-07 ArtNo.5949

【シンガポール】シリアル・システムは、チップ・デザイン能力の強化を通じて、低マージンの半導体流通業務への依存を軽減、急成長する電子産業のより大きなパイ獲得を目指している。
シリアルのデレック・ゴー社長兼ＣＥＯによると、1992年にチップ・デザインを手掛けて以来、同社の7人のエンジニア・チームはデータ処理用の2つの独自のチップを設計した。昨年はテレフォニー機能とマルチメディア機能を合体したチップHarpoonの設計に着手、完成時には初年度に100万Ｓドルの利益を見込んでいる。同社はまた顧客のために異なる電子部品の統合サービスも提供しており、この種の付加価値サービスの売上は1992年以来倍増、総売り上げの30－50％を占めている。同社の94年の営業額は前年比倍増し5700万Ｓドルを記録したが、昨年の売上は更に2倍の1億2800万Ｓドルに拡大した。また1994年にはサムソン・エレクトロニクスの域内の公認デザイン・センターに指名された。
シリアルは、テキサス・インスツルメンツ、ＩＢＭ、レイシオン・セミコンダクター、ディジタル・イクウィップメントのチップの他、シーメンスとパナソニクのコネクター、抵抗器、キャパシターの流通も手掛け、後者が総収入の3分の1を占めている。また同社の顧客にはシーゲート、コナー、コンパック、アップル、ＩＰＣ、アズテク、クリエイティブ、フィリップス、トムソン、モトローラ、ＡＴ＆Ｔが含まれる。シンガポールにおける売上が営業額の70％を占めているが、同社は国内売上と域内売上の比率を50：50にすることを目指している。(BT:5/6)