1996-04-17 ArtNo.5715
◆<星>電子製品輸出、今年も二桁成長:通産相
【シンガポール】シンガポールの電子製品輸出は、世界的なパーソナル・コンピューター市場の軟化に関わらず今年も二桁成長を維持できる見通しだ。
ヨー・チュートン通産相はシンガポール中華総商会が15日に主催したリージョナライゼーション会議の席上、以上の見通しを示した。同相によると、電子産業は昨年20%近い成長を見た後、周期的な沈滞期に入った可能性が有るが、警戒すべき兆候は存在しないと言う。通産相はまた、1994年に米国を追い越し、シンガポール最大の貿易パートナーに浮上したマレーシアとの往復貿易が鈍化しつつあることについても、既に貿易総額がハイレベルに達した状況下には二桁成長を維持することは困難とし、懸念には及ばないとの見通しを示した。マレーシアとの貿易には、構造的変化が生じており、マレーシアが独自の産業を育成し、労働集約業務がシンガポールからマレーシアに移転される中で、マレーシア向け輸出は今後も縮小するものと予想されている。通産相は、シンガポールの未来の成功は人、政府、国際化の3要因に依存していると強調した。同相はまたアジアに第2、第3の日本が出現するとの西側の懸念に触れ、アジア諸国はできるだけ早く市場を開放し、こうした西側の不安を解消せねばならないと指摘した。(BT,ST,LZ:4/16)
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