1996-04-12 ArtNo.5656
◆<星>電子銘柄、米国BBレシオの一層の下降で値下がり
【シンガポール】米国半導体産業協会(SIA)発表の3月のBB(book-to-bill)レシオが過去10年来最低の0.8を記録したことから、10日、ブルームバーグのシンガポール電子指数28銘柄中、8銘柄が値下がりした。
クリエイティブとセクサンが値下がりを牽引、前日を0.35下回る92.03で引けた。BBレシオが0.8と言うことは100ドルの販売に対して受注額は80ドルにとどまったことを意味する。証券業界のチップ・アナリストは、「1月にBBレシオが1を割り込んだ時、異常と感じたが、0.8が報告された今となっては、不景気が既に始まったと考えるほかない」と指摘、INGベアリングのアナリストは「国内電子業界は今年上半期中は続くものと見られる低成長期に踏み込みつつある」と語った。同アナリストによれば、アップルの在庫問題やシーゲートとコナーの合併も、富裕(FUYU)、CAMメカトロニクス、ゴールドトロン等の地場電子下請け業者に有る種のマイナス影響を及ぼす見通しだ。また外国証券アナリストはPC(パソコン)や家電製品の出荷は落ち込むことはないが、成長が鈍るだろうと予想している。先月世界最大のチップ・メーカー、サムスンは4メガビットDRAMチップの生産を半減すると発表、テキサス・インスツルメンツも今年のチップ市場の見通しを下方修正した。チップはPC価格の30~50%を占めることから、PC価格も持続的下降を見るものと予想されている。(ST:4/11)
|