1996-04-10 ArtNo.5632
◆<馬>プルワジャに不正/逸脱行為:副首相
【クアラルンプル】アンワル副首相兼蔵相は8日の国会答弁で、「国営鉄鋼会社プルワジャ・トレンガヌSdn Bhdの初歩的監査結果から、政府はマネージメント・サイドに深刻な弱点が存在したこと、また不正や逸脱行為の濃厚な兆候が存在することを認めざるを得ない」とするとともに、「政府がエリック・チア前重役(MD)を庇うために躍起になっていると言った噂が存在するが、プルワジャの25億Mドルの損失を巡り如何なる者の責任も包み隠すようなことはない」、「もし不正が立証されれば、警察や汚職捜査局(ACA)等、関係当局が必要な法的措置をとる」と保証した。
プライス・ウォーターハウスの初歩的監査結果によれば、7640万MドルがNKK子会社とされるFrilsham Enterprises Incに支払われたことになっているが、1カ月にわたる調査後も当該企業の正体を突き止めることができず、目下こうした企業が実在し、支払が実際に行われたのか否かが追及されている。香港へのこの種の支払は正規の手続きを経ていないが、技術的ミスの可能性も有り、仮にそうならたとえ金額が10億単位にのぼろうとも責任者を罰することはできないと言う。アンワル副首相は近く最終監査報告書の内容を公表すると語ったが、王立調査委員会を設けたり、白書を作成する可能性は否定した。(ST,BT,LZ:4/8)
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